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コミュニティ形成 × ハースストーン 炉端の集い

頻繁なアップデートを行ない、中長期で運営していくゲームが増える中、企業はファン同士を結びつけ関心を持ち続けてもらうためのコミュニティを重視している。RIZeSTがコミュニティ形成をサポートした例として、Blizzard Entertainmentが提供する『ハースストーン』ファンのための「炉端の集い」がある。プランニング&プロダクション部 リーダー 高橋晃平から紹介する。


——プレイヤーの熱量を形にする場として

「炉端の集い」は『ハースストーン』が日本でリリースされて以降、プレイヤーが自主的にオフラインのイベントを開催するのをBlizzard Entertainmentがサポートする枠組みとして続いてきました。地元でイベントを開催したいと思ったとき、オンラインで告知や募集ができ、場合によってはノベルティや景品などの提供も受けることができます。

これは、同社がプレイヤーの持つ熱量を大事にし、仲間同士で集まることでゲームとその世界観をもっと楽しんでもらおうという想いが込められた仕組みだと思います。オンラインだけでなく地元のコミュニティにも参加できると、プレイヤーにとって楽しい体験が増えますし、ゲーム会社にとっても長く遊んでもらえるというメリットがありますからね。
「炉端の集い」は自宅ではなく公共の場所で開催しなければならないという条件がありますが、たくさんのイベントが開催されてきました。それだけプレイヤー側に熱量があり、コミュニティ活動が盛んになっているということです。もちろん主催者はプレイヤーで、Blizzard Entertainmentではインキーパーと呼んでいます。彼らが率先して「炉端の集い」を開催してくれているんですね。
より多くのインキーパーを見つけていく取り組みの一環で、興味があるプレイヤーに最初の一歩を踏み出してもらうための公式イベントとして「炉端の集い」を企画されることがあります。弊社では2017年、2018年と全国の都市を順番に回るツアー形式の「炉端の集い」のお手伝いをさせていただきました。

——オフラインイベントならではの価値を

2018年の夏には、『ハースストーン』の新拡張版「博士のメカメカ大作戦」のお披露目を兼ねた公式の「炉端の集い」として、「メカメカ決起集会」が開催されることになりました。東京と大阪を皮切りに、札幌、仙台、広島、福岡の6都市を巡りました。
イベント内容としては対戦会とゲームにまつわるクイズ大会がメインです。これは「炉端の集い」では日常的な光景ですが、今回はインキーパーを発掘したいということで、各地の先輩インキーパーをお呼びして活動紹介をしてもらったんです。どうすれば自分で「炉端の集い」を開催できるのか、どういうことに注意すればいいのかなど、興味があっても不安があって主催できなかった人たちの背中を押してもらいました。
いずれも大規模イベントではなかったのですが、その分濃く盛り上がったと思います。ただ、東京会場は定員の約4倍もの応募があって驚かされました。他の地域でも、最近『ハースストーン』を遊び始めた人や「炉端の集い」に初参加する人の割合が非常に多かったんですよ。オフラインで集まることに対していまの時代ならではの価値が見出されているんでしょうね。
オフラインならではということで、「炉端の集い」は公式開催も含め生放送での配信を行なっていません。これはあくまでもコミュニティのオフ会であることが目的で、その場に訪れた人だけで楽しんでもらいたいという意図があるからです。そうしたオフラインゆえの価値を作ってユニークな体験をしてもらうことも大事ですよね。ほかにも例えば、「メカメカ決起集会」の福岡会場ではお店にも相談してお酒を用意しました。これがなかなか好評でした。
『ハースストーン』はリリースからそれなりの4年が経っていますが、プレイヤー自身にオフラインでイベントを主催してもらってコミュニティを形成していくことの大切さを体現し続けている存在です。私自身、この仕事を通してそれを肌身で感じました。なにより、参加者の皆さんが本当に楽しそうにしている様子に心から嬉しくなりました。

——コミュニティがeスポーツシーンを支えている

eスポーツというとプロ選手やトッププレイヤーだけをイメージしがちで、たしかに『ハースストーン』のプレイヤーの中にはアジア競技大会の予選を勝ち抜くような強豪もいます。ですが、「炉端の集い」のようなコミュニティがシーン全体を支えているのは間違いありません。それを象徴するように、『ハースストーン』は特にプロとアマチュアのプレイヤー同士で垣根がほとんどなく、「メカメカ決起集会」にもトッププレイヤーが参加してくれていたんです。彼らには大勢のファンやフォロワーがいて、オンラインではいわばコミュニティの中心に立っているわけですが、「炉端の集い」では1人のプレイヤーとして仲間同士でわいわい遊んでいらっしゃいました。
こうしたつながりが当たり前に見られるのは、『ハースストーン』がプロシーンとコミュニティを両方とも大事にし、育ててきたからだと思います。

——ゲームへの愛を裏切らないこと

いま、ゲームの展開方法の1つとしてeスポーツが注目されています。『ハースストーン』も世界選手権があり、ツアー大会が開催されています。対戦ゲームなので人が集まれば一緒にプレイし、そこにコミュニケーションが発生し、やがてコミュニティが生まれます。企業がすべきことはコミュニティ形成を促進する仕組み作りではないでしょうか。その中でも特に、『ハースストーン』におけるインキーパーのような存在が鍵になるでしょう。
彼らの多くはゲームが大好きで、並々ならぬ愛情を向けてくれて、自分が好きなゲームを盛り上げたいという想いでコミュニティを作ろうとしてくれています。企業側や我々は、彼らの愛を裏切ってはいけません。彼らの気持ちに正面から向き合い、何が求められているのかを考えること。弊社としては、そのアウトプットをこれまでクライアントに提案してきました。
プレイヤーの愛に対して愛を返すという、言ってみれば特別なことではないんですが、これを徹底することが愛され続けるゲームにする秘訣ではないでしょうか。コミュニティ形成の促進は、まさにその1つです。だからこそ、弊社としてもそこをサポートしていきたいと考えています。

これからコミュニティ形成を施策に取り入れていこうとお考えでしたら、まずは我々にご相談いただければと思います。

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この案件を担当したのは:
高橋晃平(Kohei Takahashi)
株式会社RIZeST プランニング&プロダクション部 リーダー

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